地域に合わせた収集スケジュールとルールを提供

2026年3月
  • マンション管理組合が頭を抱える清掃拒否住人への対応

    ゴミ屋敷

    マンションの資産価値を維持し、全居住者が安心して暮らすためには、排水管清掃のような共用部分と専用部分を跨ぐ定期メンテナンスの実施が不可欠である。管理組合の理事会において、毎年必ずと言っていいほど議題に上がるのが「未実施住戸への対応」である。全戸数のうち、どうしても数%の住戸が作業を受け入れず、その理由の多くが「室内を見られたくない」「部屋が片付いていない」という個人的な事情であることが推測される。理事会の立場からすれば、たった一戸の清掃拒否が、マンション全体の配管トラブルの火種になることは許しがたい問題である。特に築年数が経過したマンションでは、横引き管の勾配が緩やかになっていることも多く、一箇所の詰まりが上階全体の逆流を招くリスクがある。管理組合としては、まず掲示板や配布物で清掃の重要性を訴え、実施しない場合のリスクを周知するが、それでも反応がない場合は、個別に電話や訪問を行うことになる。汚部屋であることが疑われる住戸に対しては、非常にデリケートな対応が求められる。「部屋を片付けてください」と直接的に言うことはプライバシーへの過度な干渉となりかねないため、「排水口の周りだけ荷物を移動していただければ大丈夫です」と、作業のハードルを下げるような声掛けを工夫する。しかし、それでも拒否が続く場合は、管理規約に基づいた厳しい対応を検討せざるを得ない。漏水事故が発生した際の損害賠償責任が居住者にあることを念書として取ったり、最悪の場合は訴訟を視野に入れた勧告を行ったりすることもある。管理組合の目的は決して個人を追い詰めることではなく、マンションという共同体全体を守ることにある。汚部屋に悩む住人が、恥ずかしさから孤立し、メンテナンスを拒むことでさらに事態が悪化するという悪循環を、いかにして断ち切るか。最近では、行政の福祉部局と連携し、セルフネグレクトの兆候がある住人に対しては清掃とセットで支援を行う試みを始める組合も現れている。排水管清掃は、一見すると単なる作業だが、マンションにおける共生と相互扶助の精神が問われる、極めて重要なイベントなのである。